本場USAコロラドより初上陸!Black Dog LED PhytoMAX-2 LED Grow Lights 登場です!

植物時事ニュース

旧体育館を植物工場に



野菜工房、茨城にレタス新工場
野菜工房(埼玉県秩父市、周藤一之社長)は、茨城県那珂市に新工場を建設する。レタスなど葉物野菜を栽培する植物工場で、本社工場、福井南越前工場(福井県南越前町)に次ぐ3カ所目。工場は10月から来年春にかけ順次完成する予定で、生産能力は日産4000株。3工場合計ではこれまでの2倍近い同8600株となる。総投資額は約4億5000万円。

 主にリーフレタスやフリルレタスを生産し、水菜やサラダ菜も少量つくる。敷地面積は約5200平方メートル、建物の総面積が約2000平方メートル。まず旧体育館を改築し、日産1600株の工場とし、10月下旬に稼働。12月に出荷を始める。その隣に事務棟や機械設備棟を備えた日産2400株の工場を新設する。こちらは来春の完成、出荷を目指す。完成後は年商を現在の約1億6000万円から3億円強まで引き上げられるとしている。

 2年半前に既存2工場の能力がいっぱいとなり、今後も需要の伸びが見込めることから、東京に近く、補助金制度の整った那珂市への新規立地を決めた。敷地に余裕があるため、さらなる工場増設も視野に入れている。

 3工場目にして初めて光源に発光ダイオード(LED)を採用し、電力代を削減。野菜を栽培する棚も現在の4段から、一部で6段の多段式を採用し、生産効率を高める。従業員数は当面、20人程度の予定。

 同社の植物工場は完全閉鎖型で、無農薬を実現。さらに水を噴霧した状態で根に供給する噴霧水耕栽培のため、「水がたまらないので細菌の繁殖が極めて少なく、虫も発生しない」(周藤社長)のが強み。野菜は水洗いをせず、そのまま食べられるため、調理パンの具材や外食用に売り上げを伸ばしている。

LGイノテック、植物の生長用LEDフルラインアップ 発表

Seoul, South Korea, Jul. 5th, 2018 – LGイノテック(LGイノテック)が本日太陽光よりも植物がよく育つ光源である「植物の生長用 LED」製品のフルラインナップを構築してグローバル市場の攻略に本格的に乗り出すと発表した。

LGイノテックは光の波長と消費電力によって、最適化した30種類の植物の生長用 LEDパッケージを確保する。可視光線から紫外線波長を放出するLEDまで、フルスペクトル製品のラインナップを確保した。

植物の生長用 LEDは特定波長の光を放ち、植物の成長速度を制御して栄養成分の含有量を増加させることができる先端半導体の光源である。光の波長によって光合成、開花などの生理的な反応が異なる特性を考慮して開発された。

LGイノテックの植物の生長用 LEDで作物の商品性を向上させることができる。 LGイノテックの380nm波長UV-A LEDはアントシアニン、ルテインなどの抗酸化作用の働きをするフィトケミカル(phytochemical、植物性化学成分)の含有量を増加させるのに活用することができる。紫色の光を放つ405nm LEDは植物の葉を厚くし、色を鮮やかにさせる。

また、LGイノテックの植物の生長用 LEDは、スマート温室や植物工場に適用して生産性を高めることができる。450ナノメーター(nm)や660nm波長LEDで天気などの環境変化に関係なく光合成を促進させて生育期間を短縮できるからだ。

LGイノテックの植物の生長用 LEDで作物の商品性を向上させることができる。730nm波長LEDが作物の糖度や高麗人参のサポニンなど、特定成分の含有量を増加させる。405nm LEDは植物の葉を厚くし、色を鮮やかにさせる。

この会社の植物の生長用 LEDは、環境に優しいオーガニック農産物栽培にも適している。530nm LEDの光がカビの発生を抑える機能をする。病害虫が嫌がる波長である615nm製品で害虫の接近を防ぐこともできる。

LGイノテックは、幅広い製品のラインナップや内在化された技術を基に市場の攻略をスピードアップさせる方針だ。 LGイノテックは紫外線から可視光線の領域まで植物の生長用LEDを独自開発・生産した企業である。

特にこの会社は作物の種類と照明位置、必要機能などに応じて最適化された植物の生長用 LEDを提供する計画だ。波長と光量、照射角が異なるおよそ30種の製品があるので可能だ。ヨーロッパと北米、アジアの照明およびモジュール企業を対象にプロモーショを拡大展開している。

LGイノテックは、今年中に近赤外線730nm LEDまで追加発表する計画だ。この製品は、作物の糖度や高麗人参のサポニンなど、特定成分の含有量を増加させることができ、機能性作物の栽培に活用することができる。

市場調査企業のYole developmentによると、植物の生長用 LED市場の規模は、昨年の1億ドルから2022年4億ドルと4倍増加するとの見通しだ。スマートファーム市場の拡張によって、2027年には7億ドルに上昇すると予想される。

LGイノテックの宋 俊午(ソン・ジュンオ)LED事業部長は「LEDは均一な品質の作物を栽培することができる最も効果のある光源として注目されている」とし、「フルスペクトル光源ソリューションをベースにお客様が満足する最適の植物の生長用 LEDを提供する」と述べた。

サニーレタスは工場で栽培すると大きく味が変わる、筑波大などの研究

筑波大学生命環境系草野都教授、キーストーンテクノロジー岡聖一社長、理化学研究所らの研究グループによって、サニーレタスは畑で栽培するか植物工場で栽培するかによって用いる肥料は同じであっても大きく味が変わることが世界で初めて実証された。

【こちらも】植物工場は儲からない?電子部品メーカーが仕掛ける新しい植物工場

 ここで研究に用いられた植物工場とは、RGB(赤・緑・青)LED独立制御型植物工場のことである。研究に用いられたサニーレタスは、ブラックローズとレッドファイヤーの2品種。味だけでなく外見も変容する。また、味や機能性の変化は関連する代謝物群の違いによることが、統合メタボローム解析によって明らかにされている。

 植物工場というものは、湿度や温度、光の質、培養液などを制御し、閉鎖的な環境下で育成することで、天候などに左右されない野菜の安定供給を可能にするものである。ただし、基本的には普通の畑よりはコストがかかる。

 従って、味や機能性成分など、何らかの高付加価値性のある作物を栽培することが望ましいわけであるが、そのために目をつけられた野菜のひとつがサニーレタスだというわけである。

 今回の研究では、可能な限り植物工場と同じような条件を揃えた土壌栽培のサニーレタスを33日間栽培し、それを植物工場のものと比較した。そして、GC-MSおよびLC-MSを用いた統合メタボローム解析を行った。

 具体的に何が味の差をもたらすかというと、植物工場のサニーレタスはうまみ成分であるアミノ酸の含有量が高く、逆にレタス特有の苦み成分であるセキステルペン類の含有量が低かったとのことである。

 今後は、さらにどのような条件が作物の味に違いを与えるのかについて研究を深め、高付加価値農作物の生産につなげていきたいという。

  • 2018.07.02
  • 18:50

NASAが食料生産研究の支援でオスラムを指名

オスラム(Osram)のスマート園芸照明システムのプロトタイプがNASAの地上研究に採用され、宇宙飛行士への新鮮な食料の確かな供給源の提供を支援

 世界的なハイテク照明企業のオスラム(Osram)は、独自のコネクテッド園芸研究照明システムのカスタマイズ版であるPhytofy RLをNASA(米航空宇宙局)に提供していると発表した。このスマート照明ソフトウエアは、コネクテッド成長照明固定装置の独自のセットアップと共に、NASAの食料生産で使用される照明技術を補完する。研究は、宇宙空間に滞在中の宇宙飛行士のためのサラダ用作物の生産に重点を置いている。Phytofyのすべてのソフトウエア、ハードウエアおよびLEDはオスラムが開発したものである。オスラムは、さまざまな植物および花の最適な成長に必要な特定の波長の光線を照射する園芸LEDの多岐にわたるポートフォリオを開発し、光をさまざまな作物のニーズに特化して適合させている。

 Photo - https://photos.prnasia.com/prnh/20180601/2148938-1
写真説明:スマート照明ソフトウエアPhytofy RLは、コネクテッド成長照明固定装置の独自のセットアップと共にNASAの食料生産で使用される照明技術を補完する。
写真:オスラム

 Osram Innovation米州地域の都市・デジタル農業担当の戦略プログラムマネジャー、スティーブ・グレーブス氏は「オスラムはスマートで革新的な照明技術を開発しており、これによってさまざまな環境における-宇宙のようなユニークな環境でさえ-食料生産を改善する。過去数十年、世界で最もクールで最も有益な発明の多くはNASAの科学者によるもので、当社のテクノロジーを使用することで一層のイノベーションに力を与える役割を果たせることは光栄だ。われわれは多岐にわたる園芸用アプリケーションにPhytofy RLがもたらす可能性に大変興奮しており、われわれのチームはそのセットアップを研究し向上させ続け、最終的にはこの独占的なソリューションを今後1年以内に市場に出すことに胸を躍らせている」と述べた。

 NASAにオスラムを紹介したのはHort Americasである。同社は大手メーカーと緊密に協力し、北米の温室栽培従事者、垂直農業従事者および研究者向けに最も技術的に先進的でコスト効果の高い製品を供給し、彼らが収穫・品質およびプロジェクトの目標を達成することを助けている。NASAの食料生産研究チームのメンバーは、彼らが照明設備に求める特徴のリストをHort Americasに提示した。Hort Americasはそのネットワークを活用し、商業的に入手可能なものとは一線を画すPhytofy RL園芸照明テクノロジーについてさらに研究するためにNASAとオスラムが提携することを支援した。

 Phytofy独自の特徴には以下を含む:

 *UVチャンネルにより、研究者は植物の反応や変化を観察するために短時間のUV照射を加えることができる。
*より多くのLEDは、より高い光合成光量子束(PPF)を意味する。PPFは1秒間に光が発する光子の数を計測することで光の照射量を測定する。これは植物研究者が最も高効率かつ有効な光の構成を決定する重要な指標である。
*Irradiance Map(放射照度マップ):研究者はオスラムのソフトウエアを使用し放射照度を見ることができるため、照明セッティングを変更する前に放射照度を別途測定する必要がない。
オスラムのスマート園芸照明システムは、この技術を使用し知見を共有する世界中の大学および研究所との一連の共同研究により試験運用されている。NASAにおいてPhytofy RLは、研究者がさまざまな条件下で植物の成長を最適化するために照明コンディションを容易に調整し、後に国際宇宙ステーション(ISS)のAdvanced Plant Habitat内でそれらのセッティングを再現することを可能にし、宇宙での食品生産の高度なニーズに応える。米フロリダ州・ケネディ宇宙センターの植物成長チェンバー内のPhytofy RLの導入は最近完了し、その構成を同センターのウォークイン・タイプの植物育成室の1つ、あるいはそれ以上に移動する計画がある。

 異なる波長の光の照射により植物の成長サイクルを制御および加速することが可能で、植物をより高頻度にまたは必要に応じて収穫できる。特殊な光の構成は収穫量と成長期間を最適化するほか、植物のビタミンおよび栄養素の含有量を増加し、特定の味や香りを高めることも可能である。LEDはオーダーメードの生理活性照明を供給するばかりでなく極めて高効率である。

 このシステムで主導的な立場にあることに加え、オスラムは園芸照明システムの高度化において最前線にあり続け、垂直農業、水耕栽培温室および小規模菜園システム向けのLED成長照明から完全なソリューションに至るあらゆる製品を提供している。当社は業界および研究の専門家と緊密に協力し作物の生育を最適化する製品およびシステムを提供しており、小売食品・花市場、食品加工施設および製薬などの業界への安定供給を実現している。

 オスラムの園芸テクノロジーに関する詳細は、www.osram.com/horticulture を参照。追加の画像はここからダウンロード可能。

 ▽オスラム(OSRAM)について
ミュンヘンに本社を置くオスラムは、110年以上の歴史を持つ世界的な大手ハイテク企業である。主に半導体ベースの技術に特化し、その製品は仮想現実(VR)から車の自動運転、スマートフォンからビルや都市におけるスマート・コネクテッド照明ソリューションに至るまで多岐にわたるアプリケーションに使用されている。オスラムは光の限りない可能性を個人、コミュニティーの生活の質向上に利用する。オスラムのイノベーションによって、世界の人々は、より良く見えるだけでなく、通信、旅行、仕事、生活も向上させる。オスラムは2017会計年度末(9月30日)時点で世界に約2万6400人の従業員を擁し、41億ユーロ以上の収益を上げた。同社はフランクフルトとミュンヘンの証券取引所に上場している(ISIN: DE000LED4000; WKN: LED 400; trading symbol: OSR)。詳しい情報はwww.osram.com を参照。

 

消費電力を64%も削減、LED照明植物工場ユニットはなぜ実現できた?


消費電力は蛍光灯と比べて約64%削減した(東京・銀座の伊東屋の植物工場)

 大成建設とスタンレー電気は共同で、面パネル型の発光ダイオード(LED)照明を活用した植物工場ユニットを開発した。独自のLEDを照明器具の筐体で反射させ、下面全体で発光させることで植物への均一な照射を実現。消費電力は従来の蛍光灯と比べ、約64%削減を達成した。省エネ性能を武器に今後の普及に力を入れる。

 両社が開発に着手したのは2009年頃。大成建設はそれまでに温室栽培や農業ビジネスの実施などで、植物工場に関するノウハウを蓄積。スタンレー電気は得意とする照明を軸に植物工場への展開を考えていた。

 互いの強みを生かして開発に臨んだが、建物の請負事業者と部品の量産メーカーでは、コスト観が異なった。大成建設の山中宏夫エンジニアリング本部産業施設ソリューション室シニアコンサルタントは「当初は企業文化が違いすり合わせに苦労した」と振り返る。

 開発したLED照明植物工場ユニットは、三つの特長がある。一つが1チップによるLED発光だ。従来の植物工場では、青や赤、緑の2―3チップの単色LEDを組み合わせて照射する場合があるが「消費電力が下がらない」(山中氏)。

 また、波長を幅広く出す白色LEDは植物の生育があまり良くなかった。そこで、植物の光合成に必要な光の全ての波長を1チップで発光するLEDを開発。「消費電力が下がり生育も良い」(同)と植物栽培に最適なLEDを生み出した。

 二つ目が面パネルの採用だ。LED光源は直進性が高く、葉が成長すると光が当たる部分と当たらない部分で成長に差が出る。このため、側面から照射したLEDを筐体内で乱反射させ、照明下部の拡散板を用いた面パネルで、植物全体に照射できるようにした。

 三つ目がLED照明の面パネルと栽培棚を一体化した構造だ。LED照明の面パネルに梁(はり)の機能を持たせることで空間を確保できる。棚の多段化が可能になり容積効率が1・5倍向上した。
(文=村山茂樹)

日刊工業新聞2018年3月15日

サンパワー、太陽光発電を利用したLED植物工場の分譲販売を開始

サンパワー、太陽光発電を利用したLED植物工場の分譲販売を開始



~京都と茨城にLED植物工場、太陽光発電を利用~

太陽光発電と植物工場を手がける株式会社サンパワーは、太陽光発電を利用した2箇所のLED植物工場について、 4月1日から分譲販売を開始した。

このほど分譲販売されるのは、京都府木津川市と茨城県石岡市のLED植物工場。太陽光発電の売電(1kW36円)により、LED電力と設置場所のランニングコストの大幅な軽減を実現した。

~植物の生育に必要な環境条件をコンピュータで制御~

同工場内ではフリルレタスやクレソンなどの野菜をLED光源でミスト栽培する。分譲内容には、共用部を含む太陽光パネル500平方メートル、植物工場1区画(15メートルの棚 6列×3段)、遠方からインターネットでも確認できる植物工場の管理、収穫した野菜の運送、野菜の販売ルートが付いている。

温度・湿度・光・二酸化炭素・養分など、植物の生育に必要な環境条件をコンピュータ制御することによって、天候に左右されず1年を通じて栽培できる。

1区画の価格は1億円で、20年間の売電利益3,500万円を差し引くと、実質負担は 6,500万円となる。農家や飲食店だけでなく、家庭の野菜代を軽減し、収穫した野菜を販売して利益を得られるとして、ファミリーも対象としている。16区画を募集。

同社は、4月5日~7日にインテックス大阪で開催される西日本最大の農業展「第1回関西次世代農業EXPO」にも出展し、「LED植物工場+太陽光発電+ミスト栽培」をアピールする予定だ。

(画像はサンパワーHPより)

学生のミスで大発見! 赤字にあえぐ植物工場を救う“幸運の光”

 現在、「植物工場」は第3次ブームを迎えていると言われている。しかし、その約7割が赤字経営もしくはトントンで、撤退や倒産する企業が相次いでいる。このような中、植物工場における新たな栽培方法で勝負に挑んでいるのが昭和電工だ。同社にその特徴と開発の経緯を聞いた。

成長速度は大幅アップ! でも電気代は半分

 赤色や青色のLED(発光ダイオード)照明の下で元気に育つレタスたち――。

昭和電工と山口大学が開発した植物工場(提供:昭和電工)

 これは昭和電工と山口大学農学部の執行正義教授が共同開発した高速栽培法「SHIGYO(シギョウ)法」が用いられた植物工場の様子だ。

 「照射する光を制御することでコストダウンと高付加価値化を実現し、より多くの植物工場のオーナーに黒字経営を成功させてほしいと願っています」と、植物工場向けLEDシステム事業を手掛ける昭和電工・事業開発センターグリーンイノベーションプロジェクト(GIP)の営業グループマネージャー、荒博則氏は語る。

 植物工場の利点については、無農薬栽培が可能なため、野菜を水でほとんど洗う必要がない、形や重さなど品質や規格を一定にできる、栄養成分をコントロールできる、天候によって生産が左右されないなどが挙げられる。

 2009年に農林水産省と経済産業省が共同で、「農商工連携植物工場ワーキンググループ」を立ち上げたのをきっかけに、植物工場の第3次ブームが起こった。巨額の補正予算が下りたこともあり、多くの企業が植物工場事業に参入した。

 しかし残念ながら、現在その約7割が赤字経営もしくはトントンで、撤退や倒産する企業が相次いでいる。最大の理由は、野菜の単価が安い割に、工場設置のための導入コストと維持・管理コストが高いことだ。要するに採算がとれないのである。

 このような中、植物工場における“新たな栽培方法”で勝負に挑んでいるのが、昭和電工だ。新たな栽培方法とは「SHIGYO法」と呼ばれ、山口大学農学部の執行正義教授の名字を取って命名された。

 そもそも植物の光合成には光の3原色である赤色、緑色、青色のうち、赤色と青色の光が使われていることがわかっている。それに対しSHIGYO法では、野菜に赤色の光のみを12時間、次に青色の光のみを12時間、交互に照射する。それにより、野菜は従来の植物工場で使われていた蛍光灯に比べて成長速度が大幅に向上するという。

 「例えば、フリルレタスの場合、従来の蛍光灯による栽培では収穫までに42日間かかるのに対し、SHIGYO法であれば32日間で収穫できます。また同じ日数で大きさを比較した場合、約2倍になります。しかもLED照明なので、電気代は単位時間当たり約2分の1で済みます」と荒氏。

 野菜の種類によって成長速度に差はあるものの、総じてSHIGYO法の方が速いという。こうした成果によりSHIGYO法は革新的な栽培方法として認められ、2015年7月に周辺特許を含め15件の特許を取得した。


学生の実験ミスが大きな発見につながった

 近年の研究によれば、植物は赤色の光によって養分を蓄え、青色の光によって組織を形成することがわかってきている。蛍光灯の光には赤色と青色の両方の波長の光が含まれるが、動物同様、植物にとっても睡眠は非常に重要で、野菜に蛍光灯の光を24時間当て続ければよいというものではない。それだと成長速度はかえって下がってしまうのだ。そのため、定期的に工場内を暗くして、野菜に“睡眠”をとらせる必要がある。

 一方、SHIGYO法では、24時間、赤と青のいずれかの光を当て続ける。それにもかかわらず、逆に成長速度が上がるというのはこれまでの常識を覆すもので、執行教授によるこの発見は、多くの植物の専門家に驚きを与えた。

 実は発見の背景には、執行教授の研究室の学生による実験ミスがあった。本来であれば、レタスに赤色の光と青色の光を同時に12時間当て、その後、12時間は暗くして、成長速度を確認する予定だった。だが、学生がタイマーの設定を間違えて、赤色の光と青色の光を交互に当ててしまったのだ。

 「現在のところ、SHIGYO法で成長速度が上がる理由についてはわかっていません。また、レタスやホウレンソウ、小松菜など野菜の種類によって、最も成長速度が上がる光の照射のサイクルや、赤色と青色の光の比率も異なります。そのため、執行教授の研究室では現在、メカニズムの解明に向け研究を進めているところです。メカニズムが解明されれば、SHIGYO法のさらなる向上につながると期待しています」と荒氏。


SHIGYO法では、赤色LEDと青色LEDを12時間ごとに交互の照射


なぜ従来の植物工場は蛍光灯を使うのか

 実はSHIGYO法の前に、特筆すべき昭和電工の功績があった。それは同社が2009年に開発に成功した、660ナノメートルに波長のピークを持つ赤色LEDの存在だ。

 LED照明の特徴は、太陽光や蛍光灯の光とは異なり、特定の波長の光のみを出せる点にある。光合成に最適な赤色の波長は660ナノメートル、青色の波長は450ナノメートルであることが知られており、SHIGYO法ではこの2つの波長を組み合わせて照射する。

 しかし、昭和電工が植物工場向けLEDシステム事業に着手した2008年当時、660ナノメートルの波長を持つ赤色LEDの開発は不可能だというのが、業界の定説だった。

 当時、昭和電工はLED事業の業績悪化にあえいでいた。同社は元々日本で最初にLEDチップを開発し実用化を果たした化学メーカーで、赤色、黄色、赤外光のLEDを中心に製造・販売を行っていた。

 ところが1993年当時、日亜化学工業に在籍しており、後にノーベル物理学賞を受賞した中村修二氏が高輝度の青色LEDの製品化に成功した。それにより、LED市場の9割以上を青色LEDが占めることとなった。加えて、2008年のリーマンショックが追い打ちをかけ、昭和電工のLED事業は窮地に立たされたのである。

 そこで、赤色LED市場の新規開拓に乗り出し、昭和電工が目を付けたのが植物工場だった。

 「ところが、すぐに不思議なことに気付きました。LEDの電気代は蛍光灯の半額で済むにもかかわらず、既存の植物工場はいずれも蛍光灯を採用していたのです。調査した結果わかったことは、既存の赤色LEDでは蛍光灯に比べて成長速度が遅いため、採算がとれないということでした」と荒氏。

LEDチップだけでなく、植物工場向けに照明器具まで開発

 光合成に最適な赤色の波長は660ナノメートル。ところが、既存の赤色LEDの波長は640ナノメートルが最長だった。唯一、バーコードリーダーの光源として660ナノメートルの赤色LEDが使われていたものの、これで植物を育てるには輝度が低すぎた。

 それに対し、昭和電工はたとえ不可能と言われようとも、高輝度かつ660ナノメートルの波長を持つ赤色LEDチップを開発するしかないという決断を下した。

 「日本初のLEDチップメーカーとしてのプライドをかけて、開発に取り組む決意をしたのです」と荒氏は語る。

 そして努力の末、2009年、昭和電工は開発に成功。同年4月、この結果を発表した同社の元には問い合わせが相次ぎ、その数は300社を超えた。

 「それだけ世の中が強く待ち望んでいた製品だったのだということを痛感しました」(荒氏)

 とはいえ、LEDチップを単体で供給するのではビジネスとして面白みがない。そこで、国内の照明メーカーに頼み込み、植物工場向けに赤色LEDと青色LEDを組み合わせた照明器具を開発してもらった。赤色と青色の比率は、当初光合成に最適と言われていた3対1にした。

 さらに、開発した植物工場向けLED照明の効果を確認するため、日本国内のあらゆる大学の農学部を回り、LED照明を配布。栽培実験を実施してもらった。その結果、野菜の種類によって成長速度に大きな差が出ることがわかった。

 そこで、荒氏は今度は赤色と青色の比率を自由に変更できるLED照明を新たに開発してもらい、再び大学の農学部に配って回った。その中で、執行教授の研究室での思わぬ大発見があり、それがSHIGYO法につながったというわけだ。

植物工場向けLEDシステム事業を手掛ける昭和電工の荒博則氏


味や栄養成分もコントロール

 最近ではSHIGYO法により、成長速度だけでなく味や栄養成分のコントロールもある程度可能なことがわかってきた。現在、昭和電工では植物工場での野菜栽培技術のさらなる向上を図ると同時に、単にLED照明を売るのではなく、SHIGYO法に基づく植物工場の事業化の検討から稼働までを全面的にサポートしている。

 これまでに同社が手掛けた植物工場は全国で35カ所で、いずれも評判は上々とのこと。

 「たとえば、最近、設置した岐阜県の植物工場では、露地物に比べて苦味が少ないレタスということで、高値で近隣のレストランなどに納品されているようです。大きな手応えを感じています」と荒氏。

 現在のところ、光の照射の仕方によって生産性と品質をコントロールできるのはSHIGYO法のみだ。昭和電工ではこの独自性を武器に、植物工場向けLEDシステム事業を拡大し、同時に執行教授とともにSHIGYO法のさらなる性能向上に取り組むことで、植物工場の黒字経営を支援していく計画だ。



昭和電工では植物工場の計画段階から工場建設、稼働、稼働後のサポートまでを行っている。写真は、昭和電工が手掛けた福島県川内村の川内高原農産物栽培工場の外観と内部の様子



植物工場の野菜、下からLEDの光を当てると老化抑制+光合成促進効果

植物工場の野菜、下からLEDの光を当てると老化抑制+光合成促進効果

千葉大学は、植物工場の推進や発展に繋がる新たな植物栽培システムとして、上方照射を用いて葉の老化を抑制する栽培技術を開発したことを12月7日付けで発表した。

今回開発された新システムは、植物体への上から下に向けてのLED照射をする「下方照射」のみならず植物体への下から上に向けてのLED照射する「上方照射」を加えるというもの。

これまでは光が当たらず「老化葉」が発生

室内栽培で天候に左右されない葉菜類の安定供給を期待されていた植物工場だが、産業化に至るまでの課題の1つに「老化葉」が挙げられていた。植物工場は高密度に植物を栽培するため、葉が複雑に幾重にも重なり、外側の葉まで光が届かず、外側の葉の老化が進行してしまうのが常だった。

これまでも出荷前に老化葉を取り除く作業に膨大な時間と労力がかかっており、植物工場においては、作物の高効率生産・高付加価値を実現する栽培法を確立することが重要な課題であった。

トリミング作業を減らし、収量もアップ

そこで、同研究では外側の葉にもLED照射を当てられるよう「上方照射」を設置したところ、外側の葉の老化を抑制する効果が見られた。最終的には廃棄率の低減と収穫量の増大につながった。

また、下方照射では光が外葉に届かないため、外葉の炭素収支が「マイナス」であっが、上方照射することによって外葉にも光が届くため、純光合成速度が「プラス」になった。上方照射法は外葉の老化を抑制するのみならず、外葉の純光合成速度を速め、外葉の成長をうながすことが実証された。この技術の導入により、出荷する際のトリミング作業(老化葉を取り除く作業)を削減することができ、時間と労力の節約になる。

新規栽培システムの開発

新規栽培システムの開発

同研究行った同大学環境健康フィールド科学センターの矢守航助教らは、今後も環境負荷を最小限に抑える技術開発を進めていきたいとコメントした。なお、同研究の成果は国際誌であるFrontiers in Plant Scienceに掲載された。

2015年12月15日

人工知能で野菜を栽培する時代へ、クラウドでLEDを自動制御する植物工場が稼働

スタンシステムと日本IBMは、自動制御式LED植物工場が2015年3月31日に稼働したことを発表した。

植物工場とは、施設内でLED照明や空調、二酸化炭素、水分や肥料などを人工的に制御し、季節や外部環境に影響されずに農作物を生産できるシステム のこと。太陽光を利用するものと完全に閉鎖した空間で行うものがあるが、完全閉鎖型植物工場は、自然環境に左右されない安定した環境を作り出すため、1年 中安定した生産が可能な他、農地以外でも設置可能な点や、無農薬生産が可能である点などの利点がある。今回スタンシステムが稼働させた植物工場は完全閉鎖 型でさらにLEDによる光を自動制御するものだ(図1)。

photo 図1:スタンシステムが今回稼働させた自動制御式LED植物工場 ※出典:日本IBM

 自動制御式LED植物工場は、発芽、光合成の促進、葉の形成、開花調節といった作物の生育状況に適したLED光(周波数・光力)を照射させること により、作物に最適な栽培環境を維持して植物を育てることができる。発育に応じたきめ細かなLED光質環境を構築することが必要であり、そのための優れた 栽培レシピの作成や、自動化によるコスト削減が課題となっていた。

 スタンシステムの自動制御式LED植物工場は、温度センサー、湿度センサー、CO2センサー、水分センサー、pHセンサー、ECセンサー、LED 光装置、Webカメラを配置し、作物生育画像や温度、湿度、二酸化炭素といった作物栽培環境データを自動収集して生育状況を把握する。

 各機器から集まるセンサー・データや画像データを自動収集して分析し、栽培作物毎の栽培レシピに基づいて、多数のLED管(赤・青・緑)をオンと オフで自動制御して光力調整も行い、作物に最適な栽培環境を維持して植物を育てる。また、LED植物工場内の栽培環境はセンサーやカメラで常時監視してい る。

 この植物工場を実現するには高度なITシステムが必要となる。具体的には、照明自動制御システム、自動栽培用レシピ管理システム、栽培履歴情報収 集分析システム、画像処理システムなどが必要となる。スタンシステムではこれらをIBMのクラウドサービス「SoftLayer」を活用して東京のデータ センターで構築。米国のサンノゼのデータセンターをバックアップとしたシステムで運営を行っている(図2)。

photo 図2:スタンシステムのLED Smart Plant 設備の概要(クリックで拡大)※出典:スタンシステム

 スタンシステムでは今後、自社で蓄積したノウハウを踏まえ、LED植物工場用栽培環境最適化システム「スマートプラント」として、栽培情報ビック データ分析に基づいた栽培作物毎のレシピ開発も含めた総合サービスを提供していく予定。さらに、IBMの人工知能「Watson」を利用した植物工場環境 の最適制御システムの構築や導入も検討していくとしている。

ロンドンの地下に実在する最新LED技術を駆使した野菜農園

ロンドンの地下に実在する最新LED技術を駆使した野菜農園

都会で家畜の飼育や食物を栽培する『シティファーム』という言葉が最近話題になるが、イギリスのロンドンには、地下33mのトンネルに、野菜を栽培する農園があることをご存じだろうか?

Zero Carbon Food社が経営しているこの農園は、ロンドン市内のクラパムという街にある。1940年代初頭、第二次世界大戦時に地下防空壕として作られたもので、市 民を8,000人収容できるキャパシティを持つ広大なスペースだ。現在はもちろん使用されておらず、その空いた空間を利用して農園にしているのだ。

最新の農法を採用

全長430mある2本のトンネル内には、ラディッシュ(ハツカダイコン)やマスタードリーフといった、サラダによく使われる野菜などを栽培する棚がずらりと並ぶ。農園というより、『地下の巨大実験室』といった雰囲気だ。

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農園内は、野菜の生育に必要な光量を調整でき、かつエネルギー効率も高い最新のLED照明システムを採用。室温も、栽培に最適な16度~20度に保たれている。

野菜を育てるには、当然ながら水分や養分も必要だが、これらを効率的に循環させるシステムも採用することにより、水の使用量は従来の農法に比べ、かなり少なくて済むという。

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郊外に比べ、都会は当然ながら資源が少ない。その点を十分考慮した最新技術の投入により、生産量を確保。また、安定した環境で栽培できるため、通年で収穫が可能なことも大きなメリットだ。

オリジナルブランドとして販売

作られている野菜には、前述の他にもマイクロリーフやウォータークレス(クレソン)など計12種類がある。収穫後は『Growing Underground』というブランド名で販売され、レストランなどで使われているそうだ。

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「ロンドンの人口増加への対応と、市民により美味しくて安全な野菜を提供したい」……。

有名シェフのマイケル・ルー・ジュニア氏はじめ3人の創設者が手掛けているこのプロジェクトは、そんな目的で約3年前にスタートした。
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地下ではあるが生産地は都市。“生産地から消費者までの距離が近く輸送費が安く済む”、“生産地が近いから鮮度も良好”なども『街の地下農園』のいい点だろう。

都市の未使用空間をうまく利用した好例と言える試みだが、さて今後こういった動きは広まるのだろうか? 食の問題だけに要注目だ。

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